こんにちは。
皆さんは、最近頭痛で悩まされることがありませんか??

頭痛といっても種類はさまざまです。自己流で治療すると、頭痛が悪化することもあります。
また、頭痛の種類によっては、緊急性の高く危険な頭痛も複数存在します。
この記事でわかること
✅頭痛の種類や分類が理解できる
✅代表的な慢性頭痛の種類や治療法が理解できる
✅薬物乱用頭痛について理解できる
✅緊急性のある二次性頭痛について理解できる
✅頭痛を予防や軽減するための食事や、日常生活での頭痛因子ついて理解できる
それぞれについて考えていきます。
頭痛の種類と分類
わたし達医療者は、頭痛といっても、さまざまな種類や分類があるのはご存じでしょう。
国際頭痛分類において、頭痛の種類は何種類あると思いますか??
、、、
、、、、、
、、、、、、、
、、、、、、、、、、
、、、、、、、、、、、、なんと
300種類以上にも及びます。
せいぜい10数種類くらいと考えていたのでびっくりしました💦💦
頭痛は、一次性頭痛と二次性頭痛の2つに区分されます。
- 一次性頭痛:慢性頭痛とも呼ばれる。頭痛自体が疾患となる頭痛。慢性的に繰り返し起こる頭痛。偏頭痛(片頭痛)・緊張型頭痛・群発頭痛・薬物乱用頭痛などが代表的
- 二次性頭痛:他の疾患が原因となって起こる頭痛
くも膜下出血・脳腫瘍・髄膜炎・慢性硬膜下血腫などがあり、重症化や死亡リスクもある
一次性と二次性に区分して、それぞれ解説していきます。
一次性頭痛(慢性頭痛)の種類と数
慢性頭痛は、原因となる疾患がなく、繰り返し慢性的に頭痛を起こします。
慢性頭痛の人数に悩んでいる人数はご存じでしょうか??
何と、2000万~3000万、ある報道番組では4000万人とも言われています。
わたしも、マスクや気圧の変化による頭痛になることがあり、その1人に当たります。
名称 | 罹患人数 |
緊張性頭痛 | 約2000万人 |
偏頭痛(片頭痛) | 約800万人 |
群発頭痛 | 約10万人 |
薬物乱用頭痛 | 約100~250万人 |
その他、三叉神経・自律神経性頭痛などもあります。
日本の人口は、1億2000万程度のため、日本国民の3~4人に1人は慢性頭痛に悩まされているといえます。
代表的な3つの慢性(一次性)頭痛
ここでは、慢性頭痛の主要因である3つの頭痛について分類します。
緊張型頭痛 | 偏頭痛(片頭痛) | 群発頭痛 | |
頭痛の頻度 | 持続的に毎日起こる場合と 数時間~数日間反復性で起 こる場合に分かれる | 週1~2日程度。月の半分 以上の頭痛を生じる、慢性 偏頭痛の状態に移行する 場合もある | 1度生じると、 1~2ヶ月にわたり、ほとんど 毎日同じ時刻に生じる。 |
痛みの特徴 | 頭全体が輪っかや、 ヘルメットで締め付けられ るような頭痛 | ズキンズキンとこめかみが 痛む。片側の場合が多いが 両側性の場合もある。 | 片目の奥や側頭部にえぐられる ような激痛を感じる |
体動による 疼痛の変化 | 安静にしていると痛みを 生じやすい | 動くと頭痛が悪化する | 痛みのため転げ回り、 じっとしてられないことが多い |
痛みの 持続時間 | 持続的に毎日起こる 場合と数時間~数日間 反復性で起こる場合が ある | 5~60分程度。消失後 60分以内に再度痛みを 生じることも多い | 通常30~60分。 一部15分程度や、3時間持続する 場合もある。 |
その他の特徴 | 適度な運動や ストレッチで 症状が改善しやすい | 眼がチカチカ・キラキラ したり、頭痛の前触れの 予兆を感じやすい | 頭痛の期間に飲酒すると、ほぼ毎回 頭痛を生じる。疼痛と同じ側の 鼻汁・鼻閉・眼涙を生じる。 |
治療薬 | NSAIDS アセトアミノフェン カフェイン 抗うつ・抗不安薬など | NSAIDS アセトアミノフェン トリプタン製剤 | スマトリプタン皮下注射 酸素療法 |
皆さんも、慢性頭痛の鑑別に、上の表を参考にしてみてください。
緊張型頭痛と偏頭痛との混合型
緊張型頭痛と偏頭痛は、両者ともに日常的な精神的ストレス・睡眠不足・身体の疲労などによって起こるため、日によって違う頭痛を生じている可能性があります。
体動により緊張性頭痛は改善しますが、偏頭痛では悪化することで見分け方の1つになります。
逆に、安静により緊張性頭痛は悪化しやすいですが、偏頭痛では改善することも目安になります。
また、緊張性頭痛では温めると頭痛が改善するのに対し、偏頭痛では冷やすと頭痛が改善します。
その反面、緊張性頭痛で冷やしたり、偏頭痛で温めると頭痛は悪化するのが特徴的です。
✅緊張性頭痛:体動で頭痛は改善・偏頭痛:体動で頭痛は悪化
✅緊張性頭痛:安静で頭痛は悪化・偏頭痛:安静で頭痛は改善
✅緊張性頭痛:温めると頭痛は改善・偏頭痛:冷やすと頭痛は改善
緊張性頭痛と偏頭痛との判別に役立つので、ぜひ参考にしてみてください。
薬物乱用頭痛
緊張性頭痛や偏頭痛の既往があり、以下の場合には薬物乱用頭痛の可能性があります。
✅緊張性頭痛や偏頭痛で鎮痛剤の内服歴があり、月10日以上鎮痛剤を内服している
✅月に10日以上鎮痛剤を内服していても、月15日以上の頭痛を生じる
✅徐々に鎮痛剤の効果が弱くなっていると感じる
上記の症状がみられる場合には、専門医に受診した方が良いでしょう。
特に、無水カフェインを含んだ製剤は依存性を招きやすいです。
一般的に、頭痛時の対応はトリプタン製剤に切り替えることが多いです。
二次性頭痛
発生する頭痛のなかには、生命に関わるような危険な二次性頭痛も存在します。

代表的な頭痛については以下に挙げられます。
✅クモ膜下出血:バッドで殴られたような激痛(頭痛)、嘔気嘔吐を生じやすい
✅脳出血:呂律障害や四肢の痺れや麻痺、徐々に悪化する頭痛が特徴的
✅髄膜炎:特に後頭部に頭痛を生じやすい。発熱や嘔吐がみられる
✅脳腫瘍:頭痛以外に、嘔吐や痙攣、四肢の麻痺、言語障害などを生じる
✅慢性硬膜下血種:頭痛以外に、健忘や認知症状、半身脱力感、歩行障害などを生じる
以上の自覚症状のある場合は、決して自己判断で様子見せずに、迅速に医療機関を受診してください。
頭痛の予防と緩和する方法

頭痛の多くは、日常の生活リズムの乱れや疲労などが原因になりやすいです。
日常生活リズムを整え、頭痛を起こさない生活スタイルも必要です。
また、適度な運動や体操などを取り入れながら、頭痛を予防・軽減していきましょう。
ただし、運動により頭痛が悪化する慢性頭痛もあるので注意が必要です。
食事も重要で、頭痛予防にマグネシウムとビタミンB2が有効とされます。
✅マグネシウム:海藻、納豆などの大豆製品、ナッツ類、味噌、ひじき
✅ビタミンB2:肉、魚、乳製品、レバー、卵など
✅マグネシウムとビタミンB2の両方含有:玄米、納豆、ほうれん草
特に偏頭痛に効果があるとされるので、試してみてくださいね。
治療薬の使用も、頭痛の種類に応じた適切な薬剤を使用する必要があります。
長期化する場合には、混合型や薬剤乱用頭痛や、他の慢性頭痛の可能性もあります。
頭痛に悩まされると、何をするにもつらくて活動的になれません。
その場合には、神経内科や脳神経内科の専門医や頭痛外来を受診しましょう。
この記事が、頭痛で悩む看護師さんの少しでもサポートになれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ひろくま(HIROKUMA)
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